2017/9/22 南相馬の子どもたちから

  〇“戦争は二度とやってはいけない!”~“長崎の旅”レポート①


<2017・8/10:さだまさし会長と一緒に(さいたまスーパーアリーナ)>

NPOナガサキピーススフィア貝の火運動は、東日本大震災被災者支援活動の一環として南相馬市の子どもたちを「夏季体験学習」として招待しています。
2013年から毎年夏休み期間中に実施しており、2017年は5回目で、8月3日~11日までの9日間、例年通り長崎市と五島列島・新上五島町へ案内しました。
子どもたちは公募で、小学校5年生から中学校2年生までの15人と付き添いとして南相馬市の職員さんお二人に同行して頂きました。
また、貝の火運動からボランティアさん二人が全日程に参加、子どもたちのお世話を頂いた他、長崎市及び新上五島町の自治体・関係者の皆様に何かとご支援を頂きました。
また、今回の実施費用は全国の皆様からお寄せ頂いた「貝の火基金」及び香港の「香港留日学友会」からご寄付頂いた義捐金を使わせて頂きました。ありがとうございました。
日程は、3日・南相馬市から航空便と船便で新上五島町入り。台風接近の為予定を1日繰り上げ、6日・長崎市へ移動。10日・航空便で羽田経由「さいたまスーパーアリーナ」の“さだまさしチャリティーコンサート”に参加し、11日・帰郷しました。
子どもたちは元気に2学期を迎えていますが、このほど“長崎の旅”の感想文・レポートを届けて頂きました。
冒頭には、南相馬市長・桜井勝延さんのお礼と感謝の言葉、それに復興への決意が添えられています。

 『今回のご招待により、津波の影響からまだまだ海水浴ができない子どもたちが、海水浴ができ、平和祈念式典等に参加した子どもたちにとって良い刺激となり、心の復興に寄与したものと推察しております。また、原爆資料館見学や青少年ピースフォーラム、平和祈念式典への参加により平和や今後の復興について考える契機となりました。物心両面にわたるご支援に重ね重ね御礼申し上げます。今回を機に南相馬らしい物心両面の復興をめざしてまいります。』

●“長崎の旅”レポート・第1回 “戦争は二度とやってはいけない!”(小学校6年生:O・N子)
O・N子さんは友だちに誘われて応募されたそうです。長崎がどんなところか気になって友だちと図書館で長崎のことを調べたと言います。
蛤海水浴場はとてもきれいなところ、軍艦島の歴史などいろいろなことを知り、長崎の旅が大変楽しみになったと前置きして、九つの思い出を書いてくれました。
 
 

『私は、特に楽しかったことと思い出に残ったことが九つあります。
 一つ目は初めて飛行機に乗ったことです。景色もきれいで音楽もきけてとても楽しかったです。
 二つ目は椿油搾取体験です。みんなで力を合わせて木の実をつぶしたり、椿油をしぼって金色のきれいな椿油をいっぱいとることができました。
 三つ目は蛤海水浴場で海水浴をしたことです。蛤浜海水浴場は思っていたよりもとてもきれいで、貝がらを拾ったり、海の深いところまで泳いだりしてとても楽しかったです。
 四つ目は飛び込み・深場水泳体験をしたことです。初めて五~六メートルぐらいのところにきて、最初はこわかったですがだんだんなれてきました。飛び込みでは、何メートルもしたところから飛び込みをしてとても楽しかったです。
 五つ目は出島に行ったことです。出島はオランダさんが貿易を行っていた建物でとても歴史を感じました。

   
           
 六つ目はグラバー園に行ったことです。グラバー園はグラバーさんが住んでいたところでとてもきれいなところでした。庭には、池があり、こいやはとにえさをあげてとてもたのしかったです。
 七つ目は軍艦島です。「進撃の巨人」のさつえいでしようされたのですごく楽しみでした。軍艦島はもともとの姿で保存してあり、昔の人々の暮らしの様子が想像できました。
 八つ目は「さだまさしチャリティーコンサート」です。いっぱい人が来ていて、歌ったり、おどったりしてとても楽しかったです。
 
    
          
九つ目は原爆資料館見学・青少年ピースフォーラム・平和祈念式典参列・ピースミュージアム見学です。
原爆資料館では原爆の時にあった機械や部品を見たり、写真などを見て、私が想像していたことよりも、原爆はもっとこわいものだとあらためて、じっかんしました。
青少年ピースフォーラムでは、被爆者・深堀譲治さんの話を聞き、フィールドワークなどをしました。フォーラムが終わると交流会でした。いろいろな人と話をしたり、こいダンスをおどったりして、とてもたのしかったです。
平和祈念式典参列では、あべそうりなどが話をしたり、もくとうなどをしました。原爆で亡くなってしまった人たちがやすらかにねむっていただけるようにしんけんにとりくみました。
ピースミュージアムけんがくでは、被爆者の写真などを見たり、紙しばいを聞きました。
私は自分が今、被爆者のために出来ることは被爆者の原爆のきずを一つでもいいからなくしてあげること、戦争をもう二度とやってはいけないとうったえることだと思います。日本は七十二年前に戦争をやらないと決めましたが、他の国はまだ戦争をやっているところがあります。戦争はやったところで、人のきずをふやすだけです。戦争は絶対にやってはいけないと思いました。
私は、長崎・新上五島町夏季体験学習九日間の旅でいろいろなことを学ぶことができました。本当にありがとうございました。』

●“長崎の旅”レポート・第2回 “核は人間と共存できない”(中学校2年生:S・R)は、9月24日掲載の予定です。

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