2017/9/14 さだまさしの世界展 音や映像で表現

〇さだまさし会長の名曲が“3次元の世界”に拡がる!

~現代アート「インスタレーション」~

長崎県美術館で開催される西日本新聞創刊140周年記念事業・特別展『さだまさしの世界』(主催:西日本新聞社・KTNテレビ長崎・長崎県美術館*2017年10月6日~11月5日)への関心が高まって来ました。西日本新聞が9月8日付第19面「もっと九州」欄に掲載した展示会の目玉企画をご紹介します。

長谷川彰記者の署名入りの記事を転載します。
10月6日から長崎県美術館(長崎市)で開かれる特別展「さだまさしの世界」。目玉展示の一つが、さださんのシンガー・ソングライターとしての魅力を音と光と映像を組み合わせて体験してもらうインスタレーション。福岡県出身のアーティスト松尾高弘さん(37)が、さださんの楽曲をモチーフに普段は静的な企画展示室内をあるときは情感豊かな、あるときはにぎやかな空間へと変えて見せる。
 インスタレーションは現代美術の表現方法の一つ。絵画や彫刻などの作品単体ではなく、作品やオブジェを配置した空間そのものが鑑賞の対象となる。
 松尾さんは、九州芸術工科大(現九州大芸術工学部)の大学院で学び、映像や照明、プログラミングなど多彩な表現と技術を融合させた「光のインスタレーション」を手掛けるアーティストとして国内外で活躍している。
 今回は、照明を落とした展示室内で、さださんが発表してきた作品のレコード盤やCD計約300枚で組まれた立体オブジェをライトアップ。―来場者が室内のある位置に立つと、曲のさわりがイメージ映像とともに流れてくる―といった趣向。特別展の実行委員会が 「精霊流し」 「檸檬(レモン)」 「がんばらんば」 「いのちの理由」 など、ファン目線も踏まえて選んだ新旧約50曲とそれぞれに関連する画像を用意し、松尾さんがアートとして仕上げた。
松尾さんは 「次々と流れてくる、さださんの楽曲とそれにまつわる映像に触れながら、さださんの世界にゆっくり浸っていただきたい。さださんを詳しく知らない人にも楽しんでもらえるはず」と話している。』

また、「長崎ゆかりの展示コーナー」には、長崎歴史文化博物館所蔵で、日本画の顔料で描かれた洋画 『明治天皇長崎港入港図』が展示されます。この作品は、江戸時代(1813年・文化10年)創業の長崎市の料亭「一力(いちりき*諏訪町8-20)」の長男で洋画家・山本森之助が1928(昭和3)年描いた遺作です。1872年、明治天皇が巡航で長崎港に着いた時の様子が描かれています。映画「解夏」の舞台となった唐寺「聖福寺(しょうふくじ)」の北側高台からの遠望です。

長谷川記者の記事によりますと、さだまさし会長はこの作品に「望郷の念を癒した」ということです
『さださんはバイオリン修業のため、小学校卒業と同時に長崎を離れて上京、下宿生活を送った。東京芸術大学への登龍門ともいわれた都立駒場高校音楽科の入試に失敗し、明治神宮外苑そばにある国学院高校に進学。バイオリニストへの道を歩み続けるか苦悩する中、この絵に出会ったという。
さださんは 「高校の近くに絵画館があって、学校をサボってふらっと立ち寄ったら、隅っこに長崎港を描いた絵があって、なんでこんなところに、と思いつつ、その後もよく行ったもんです」と述懐する。(中略) 「写実的な絵で、当時はホームシックもあって、それが恋しい時期だったんだろうね」と語るさださん。映画化もされた小説「解夏」(2002年)で、主人公高野隆之と恋人朝村陽子の会話を通じ、この絵について 「高野の墓から見下ろす長崎港は、ちょうど神宮外苑の絵画館にある長崎港の絵のアングルと同じだと、陽子はそんな不思議なことを言った」と触れられてもいる。』

*2017年9月8日付の西日本新聞です。

西日本新聞は9月15日付からは、楽曲ゆかりの地を散策する「さだまさし長崎うた紀行」が始まります。
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