2020/12/24 被爆4世の中学生“継承”宣言!

〇 被爆4世の中学生 “継承”宣言!(2020・12/22)
長崎新聞の第5面・読者の投書欄「情報アラカルト・声(若いひろば)」に掲載された長崎市内の中学生の投書が話題となっています。『曾祖父から継承 核廃絶願う』の見出しは被爆体験の継承宣言のようです。投書したのは、長崎市の原田晋之介さん(14歳)。ご記憶の方も多いと思います。原田晋之介さんは長崎・広島で二重被爆した山口彊(1916-2010)さんのひ孫、4世にあたります。

長崎新聞 12月22日(火)掲載です。全文を紹介させて頂きます。
『僕の曾祖父は、広島と長﨑で被爆した「二重被爆者」だ。曾祖父は国連で講話するなど、世界に向けて核廃絶を訴えてきた。僕と母は、曾祖父の思いを引き継ぎ、平和活動をしている。被爆者の方から 「私たちの思いを引き継いで、これからも多くの人に平和の大切さを伝えていってください」と言われたときはとてもうれしくて、これからも多くの人に平和について考えてもらうきっかけをつくっていこうと思った。10月26日、長崎市役所前に核兵器禁止条約発効までの日数を表示するカウントダウンボードが設置された。曾祖父が望む核廃絶に一歩近づいたのだ。平和運動を続けてきたからこそ、今回の条約発効が決定した。しかし、日本はこの条約に参加していない。日本は、核兵器を使用された国だ。核兵器がどれだけ恐ろしく、危険なものであるかを知っているはずなのに、なぜ条約に参加しないのだろうか。参加しなければ核廃絶はかなわないだろう。核兵器禁止条約の発効は来年1月22日。この条約が核廃絶のきっかけになることを僕は望む。
<長崎市 中学生 原田晋之介(14)>』

原田晋之介さんが被爆体験の継承を意識したのは小学生の頃で、証言活動と取り組んでいた母親・小鈴さん(*山口彊3世・孫)の影響です。晋之介さんは6年生の時、二重被爆者の曾祖父の被爆体験をもとに作られた紙芝居に出会いました。市民平和団体「ピースバトン」の調代表の勧めでやってみると、曾祖父が体験した被爆の様子がよくわかり、多くの人に伝えることを実感しました。そして、ナガサキピースミュージアムで開かれていた『被爆三世展~生きて、繋いで2018-被ばく三世 これからの私たちはー』(2018・6/19-7/16)のギャラリー・イベントで本格的にデビューしました。以後、各種イベントに参加し、曾祖父の被爆体験を語り継いでいます。

 
<2018・6/24:ナガサキピースミュージアム> <2018・6/21:朝日新聞>

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