2017/11/17 布絵本『長崎の原爆』

現在ミュージアムで開催中の企画展「被爆画家・松添博さんを偲んで~長崎市役所 美術展~」に新たな展示品が加わりました。
長崎市で活動する「北部ゆりの会」の皆さんによる、布絵本『長崎の原爆』です。

松添さんの絵画作品「滑石平宗臨時救護所」「悲しき別れ 荼毘」も布で再現され、松添さんのメッセージも載せられています。

〈滑石平宗臨時救護所〉   〈悲しき別れ 荼毘〉   〈松添さんのメッセージ〉

 「北部ゆりの会」は1987年2月長崎市中央公民館の婦人ボランティア講座(全10回)修了生23人で発足しました。乳児院訪問(月3回) 1人暮らしの高齢者のために配食サービス(週2回)、布のおもちゃ・絵本づくり(月1回)の3本柱でスタートしました。

 布絵本『長崎の原爆』は2011年3月の東日本大震災発生時に製作を決意されたそうです。

『そして2011年3月11日14時46分、東日本大震災が発生しました。
千年に一度と言われる地震と大津波により、破壊された多くの町がテレビに映しだされました。東京電力の福島第一原子力発電所が破壊され、放射能がもれました。まさに”晴天の霹靂”です。
想定外と言われましたが、自然を侮ってはいけないと思い知らされました。
この時「長崎の原爆」の布絵本をつくろうと決意しました。 北部ゆりの会代表 坂井 淑子』
『Message ヒロシマ・ナガサキ そしてフクシマからあなたに届けます。』より一部抜粋

東日本大震災後は、被災地の子どもたちに少しでも笑顔をとりもどしてほしいとの思いから、多くの手作り作品を製作、被災地へ発送しています。

 布絵本「長崎の原爆」は2011年第7回手づくり布の絵本全国コンクールで審査員賞を受賞されています。東京都の多言語絵本の会により10か国語に翻訳され、2015年8月には「梨の木舎」から絵本『Message ヒロシマ・ナガサキ そしてフクシマからあなたに届けます。』として書籍化、今年の9月にはDVD化もされました。現在はYou Tubeでもみることができます。

 企画展「被爆画家・松添博さんを偲んで~長崎市役所 美術展~」は11月26日まで開催しています。(最終日は14時閉館)
皆様のご来館をお待ちしております。

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