2017/11/14 ノーベル平和賞報告会

〇“世界で被爆証言”おめでとう!(2017・11/13)

核廃絶キャンペーンと取り組む国際NGO「ICAN」のノーベル平和賞・受賞「祝賀会」が、2017年11月13日(月)夜、長崎市内で開かれました。2008年から世界一周クルーズで長崎・広島の被爆者の被爆証言活動を展開しているNGOピースボートが主催したもので、ピースボートの共同代表・ICAN国際運営委員の川崎哲さん(48)をはじめ、2008年以来乗船したヒバクシャ170余名から長崎の被爆者30人余りが参加しました。

 
<川崎哲さん>         <会場「Be-cafe」>

『ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)は、2017年10月現在、101ヵ国468団体が参加する国際的なNGO(非政府組織)の連合体です。2007年の発足後、各国政府や赤十字と連携し、核兵器の非人道性に関するキャンペーンを展開しています。2017年7月の核兵器禁止条約の採択に大きく貢献し、ノーベル賞平和賞受賞が決定しました<2017・10/6*授賞式は12/10(ノルウェー・オスロ)>。
 ピースボートは、ICANの国際運営団体です。世界10団体で構成する国際運営グループの一員としてICANの国際的な活動をけん引してきました。それを支えてきたのは、ピースボートの船旅を通じた長崎・広島の被爆者の訴えです。』


<受賞を喜ぶピースボート乗船被爆者>


<川崎さんへ花束>          <特製のケーキも>

ピースボート乗船の被爆者は「おりづるプロジェクト」の一員として世界各地で各国政府首脳や国会議員らと面会するとともに、学生や市民・子どもたちに向けた被爆証言会などを行っています。核兵器の恐ろしさを世界に人々に直接訴え、核兵器廃絶への国際世論づくりの一役を担っています。2017年、10回目を迎えましたが活動地域は59ヵ国84都市に上っています。
被爆者であるNPOナガサキピーススフィア貝の火運動「ナガサキピースミュージアム」の増川雅一専務理事、同会会員で写真家・小川忠義さんも2012年・第5回「証言の航海」に参加し、南米・西アフリカ・ヨーロッパ各地で被爆証言を行いました。


<小川さん・川崎さん・増川専務理事>

国連で採択(2017・7/7)された「核兵器禁止条約」は、開発・実験・生産・保有・使用及び使用の威嚇などを全面禁止し、核兵器の非人道性を厳しく告発しています。ICANの公式ホームページによりますと、これまで、53ヵ国が署名し、ガイアナ、タイ、バチカン市国の3ヵ国は批准しています。批准が50ヵ国を超え90日経過しますと「核兵器禁止条約」は発効することになりますので、2018年には長崎・広島被爆者の悲願で圧倒的な国民が支援した核兵器廃絶を求める戦後73年に及ぶ闘いが実現する運びとなります。しかしながら、川崎哲さんも指摘するように、日本政府の反対をはじめ、世界には200余国があり、その崇高な人類の悲願達成にはまだまだ厳しい道のりを越えなければなりません。平均年齢80歳を超えた長崎・広島の被爆者にとっては新たな平和への歩みが始まったと言えるかもしれません。
ナガサキピースミュージアムは、今回のICANノーベル平和賞受賞を記念し、2018年夏・企画展『ヒバクシャ世界を動かす(仮題)』を開催する予定です。2008年の第1回以来、世界各国で長崎・広島の被爆者の行った「被爆証言」を中心に各国での交流の様子を紹介します。

ナガサキピースミュージアムは、今回のICANノーベル平和賞受賞を記念し、2018年夏・企画展『ヒバクシャ世界を動かす(仮題)』を開催する予定です。2008年の第1回以来、世界各国で長崎・広島の被爆者の行った「被爆証言」を中心に各国での交流の様子を紹介します。  

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