2014/7/10 岡本さんが紙芝居に託した思い

原爆や戦争に関する絵はこれまで描いたことがなかったという岡本さん。今回特に時代背景を表現するのが難しかったそうです。
また、こわくない紙芝居は作りたいが、かわいいだけで終わってはいけない。事実は適確に伝えなければ・・・という思いは常にあったそうです。

嘉代子桜 (19)

原爆で焼け落ちる城山国民学校

嘉代子桜 (20)

嘉代子さんが身に着けていた久留米がすりの防空頭巾。
ご両親はこの防空頭巾のおかげで、嘉代子さんの遺体と出会うことができました。

嘉代子桜 (21)

原爆が落とされる日の朝。
嘉代子さんはいつも通り出掛ける準備をしていましたが、家を出る直前になって「今日は行きたくない」とお母さんに言ったそうです。でもお母さんは、2日後の誕生日に休んだらと、渋る嘉代子さんを送り出しました。あの時あの子の言うとおり作業を休ませていれば・・・。お母さんは悔やみました。

嘉代子桜 (22)

嘉代子さんのお母さんと同じような経験があると話す岡本さん。
サッカーをしている息子さんが、ある日の朝「今日の練習は休みたい」と言ったのを、励まして行かせたところ、けがをしてしまったそうです。そのけがのせいで、2年も前から目指していた大切な試合に出場できなくなってしまったそうです。「息子は命を落とすことはなかったけれど、嘉代子さんのお母さんの思いに共感できる。」と話しておられました。

嘉代子桜 (18)

この絵を通して、嘉代子桜の物語にたくさんの子どもたちが関心を持ってくれれば。
そして、原爆や戦争だけでなく、身近にある友人関係はじめ様々な問題に目を向けてほしい。自分で感じ、考え、自分が何をすべきか、どうすべきかを考えることのできる人になってほしい。
岡本さんが紙芝居に託した思いを語ってくださいました。

紙芝居はピースミュージアムでも取り扱っています。また、大きな会場でも活用してもらえるよう、データでの販売も行う予定とのことです。

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