影、光る-全国公害資料館からのメッセージ-

 水俣病、四日市公害、イタイイタイ病― 急速に経済成長した日本で、たくさんの人びとが命を落とし、健康を奪われた事件は、「公害」として記憶されています。しかしわたしたちは、これら事件の名前を覚えることにより、実態を忘れてきたのではないでしょうか。
じつはいま、全国各地で、公害経験を起点とした地域再生の取り組みがはじまっています。地域ごとに異なる悩みを持ち寄ってともに考える場としての公開資料館ネットワークというつながりも生まれました。高度成長の「影」とされてきた公害経験は、人々の取り組みによって、未来を照らす「光」を放ちつつあります。
来たる2021年12月、公害資料館ネットワークが集うフォーラムが、ここ長崎で開かれます。このたび、フォーラムのプレ企画として、公害資料館ネットワークの作成した「なぜ今、公害から私たちは学ぶのでしょうか?」と題するパネルと、ネットワークに加盟する公害資料館の紹介パネルを合わせて展示します。
「戦争は最大の公害」と言われます。戦争の災禍を知る長崎のみなさまとともに、「公害」をより広く・深く考えるきっかけとできれば幸いです。

期 間 * 2020年12月1日(火)~12月25日(金)
開 館 * 9:30~17:30(最終日は14:00閉館) 入館無料
休 館 日 * 12月7日(月)、14日(月)、21日(月)

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