2019/8/22 “九州王国”で紹介!

○ナガサキピースミュージアムを“九州王国”で紹介!(2019年9月号)
“九州王国”は福岡市のエー・アール・ティ(株)が編集・発行している月刊総合誌で、「九州発、人、モノ、文化、そして経済」をポリシーとして毎月15日に福岡市を中心に九州の主要な書店で販売(500円)、一部美術・博物館で配布しています。

今回は同社から取材があり、企画連載「九州の美術館・博物館めぐり*vol.138」の頁50-51の両開きに掲載されました。全文を紹介します。

『世界中の平和への願いを集め、アートで伝える ナガサキピースミュージアム
 第二次世界大戦が終戦して今年で73年。当時を知る世代が次第に減少する中で、平和の大切さや意味を発信していく場が多方面で求められている。長崎市には長崎原爆資料館をはじめ平和を伝える多様な施設があるが、今回紹介する「ナガサキピースミュージアム」は、アートの観点から平和を発信する施設だ。
 オープンにあたっては、終戦から50年を迎えた1995年に長崎市出身のシンガーソングライター、さだまさしの呼びかけにより発足した「ナガサキピーススフィア貝の火運動」が大きく関わっている。「ピーススフィア」は平和な球体、つまり平和な地球。「貝の火」とは宮沢賢治の童話に登場する造語で「平和の火で燃えさかる人間の心」。誰もが心のどこかで望む“平和”を想像し模索する場所を造ろうという運動で、平和を願う国内外の人々が募金やボランティアなどで力を寄せ合い、2002年に開館した。
 10メートル×10メートルというごく小さな空間だが、見どころは大きく2つ。一つは建築そのもの。建築学的にも高い評価を得ている古市徹雄氏の建築設計をはじめ、日本のトリックアートの第一人者・福田繁雄による、音楽を通じて平和を発信するさだまさしをイメージした高さ約10メートルもの五線譜のモニュメント、東京タワーの照明を手がける石井幹子が手がけた赤(=熱情)と緑(=平和)の照明デザインなど、国内外で活躍するプロフェッショナルの技術が集結。彼らはそれぞれが考える平和を建築に託している。
 もう一つの見どころは、広く市民に開放された企画展。平和への願いが込められていればプロアマ問わず誰もが自由に無料で利用できる(販売は不可)。展示は3~4週間程度で作品は世界各国から届き、絵画や彫刻、折り紙など多種多様。しかしそのどれもが言葉を超え、見る人の心に優しい気持ちが芽生えるはずだ。史実を知ること、伝えることに加え、平和への想いを共有することの大切さを気づかせてくれる。
  *アクセス・電車「大浦海岸通」より徒歩3分・バス「グラバー園入口」より徒歩1分
  *場所・長崎市松が枝町7-15    *TEL・095-818-4247
  *開館・9:30~17:30    *休館・月曜(祝日の場合は翌平日)、12/25-1/1  *入場料・無料   』

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