2018/4/8 花まつり

〇 長崎・原爆無縁堂で初の「花まつり」(2018・4/8)
仏教の開祖であるお釈迦様の誕生日を祝う「灌仏会(かんぶつえ)」の今日(4月8日)、長崎市内の80余寺院では恒例の「花まつり」が行われましたが、今年は初めて、被爆者の無縁仏が納められている長崎平和公園そばの「原爆無縁死没者追悼祈念堂」にも花御堂が設置され、観光で訪れた中国人らも慰霊を兼ねて甘茶をかけていました。

     <長崎市原子爆弾無縁死没者追悼祈念堂(長崎市岡町)>

「原爆無縁死没者追悼祈念堂」には、1945年8月9日の原爆投下で亡くなった7万余名中、身元不明や一家全滅で引き取り手がない死没者の遺骨、約8900柱が安置されています。また、被爆者の慰霊と世界平和を祈願してインドのネール首相から長崎市に贈られた<1954(昭和29)年4月>仏舎利(釈尊遺骨)も安置されています。
「花まつり」は、長崎市仏教連合会と長崎釈尊鑚仰(しゃくそんさんごう)会が主催したものですが、4月4日、長崎市寺町「黄檗宗・興福寺」での市内全寺院住職による大法要に始まり、路面電車では恒例の花電車も運行されました。4月8日、市内全域の商店街には釈迦像に甘茶をかける「花御堂」が設置されたほか、梵鐘も一斉に打ち鳴らされ終日賑わいました。

 

 

この日は天候も回復し青空も広がる春日和。長崎港には中国からの観光客約3500人を満載したクルーズ船「コスタ・フォーチュナ号」(10万トン)が寄港し、観光地や平和公園には中国人ファミリーが溢れました。
原爆無縁堂の花御堂にも立ち寄り、カラフルな草花で飾られた御堂の中に置かれた小さな仏像に柄杓で甘茶をかけ記念の写真に収めていましたが、中には、被爆者の無縁仏とご存じだったのでしょうか、祭壇まで足を延ばし手を合わせる姿も目に留まりました。

 

<平和公園「平和祈念像」>     <平和公園*中国寄贈「和平碑」>

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