2019/10/9 「11時2分展」

〇“8月9日11時2分”を忘れないで!(~11/4)
長崎市に原爆が投下され7万数千人の市民が虐殺された昭和20(1945)年の“8月9日午前11時2分”を忘れないようにしようという写真作品展が10月8日からナガサキピースミュージアムで始まりました。
 

この展示会は、ヒバクシャで「核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)サポート・ナガサキ」の世話人である長崎市の小川忠義さん(75歳)らで作っている『忘れないプロジェクト~8月9日11時2分にシャッターを切ろう』が2009(平成21)年から毎年開いています。長崎県内外から寄せられた作品に加え今年も中国・上海や香港から25点が届いた他、初めて長崎市の私立瓊浦高等学校写真部が参加し6点を出品しました。また、今年もピーススフィア貝の火運動の会員で宮城県仙台市在住のH・J子さんから「平和へのメッセージ」付きで仙台市にある「いのりの像」を写した作品<下記・写真>が寄せられました。
H・J子さんの平和へのメッセージです。
『2019年8月9日、異常気象は夏の暑さが人々を屋内に閉じ込め、緑いっぱいの公園の木陰で涼をとる人の姿は見当たりません。私は仙台市中心部の錦町(にしきちょう)公園にある折り鶴を手に持った少女の「いのりの像」を訪ねました。昨年、隣の敷地に新しく開局したNHK仙台の社屋のおかげで今まで以上に「いのりの像」と向き合う市民が増え原爆の恐ろしさを話題にすることが多くなったのではないかしらと思っております。一ケ月に一度、友人とのコーヒータイムを昨年から2階のテラスにしましたので「いのりの像」に合う機会が多くなりました。70代になった自分にできること、それは核兵器の恐ろしさをもっともっと日常生活の中で話題にしなければと焦りを感じています。社屋の中には前日まで賑わった仙台七夕飾りが見えます。今年も全国から寄せられた折り鶴で作った核廃絶と平和を願って市民団体が続けている「仙台平和センター」の飾りに「ノーモアヒロシマ」「ノーモアナガサキ」の短冊があり、高校生たちが作った折り鶴のレイを観光客にかけてあげている映像もありました。田上市長さんの平和宣言の中の「私たち一人ひとりの力は微力ではあっても決して無力ではないのです」の言葉に心を動かされております。仙台市 H・J子』

展示初日にはマスコミ各社<毎日新聞・西日本新聞・長崎新聞・NCC長崎文化放送・NIB長崎国際テレビ>の取材があり、小川さんが対応しました。この内、テレビ2社はその日の昼及び夕方のニュース枠で放送されました。新聞は長崎新聞が翌9日付けで掲載されました。

*NCC-TVニュースです。
タイトルには「全国、世界から118点  原爆投下時刻を見つめる写真展」とあります。
 『あの日、あの時を忘れない。今年の原爆投下時刻を見つめた写真展が始まりました。2019忘れないプロジェクト写真展では、今年の8月9日午前11時2分にシャッターを切った写真118点が並びます。写真展には、県内は勿論、全国各地、そして中国からも写真が寄せられ平和の尊さを発信しました。1歳の時母親に背負われ疎開先から入市被爆した小川忠義さん(75)が「原爆投下時刻に黙とうを捧げる人が少なくなったと感じ写真展を企画しました。
<小川の話>「一人の一歩より、100人の一歩を目指そうと思っています。」
展示会は来月4日までナガサキピースミュージアムで開かれています。』
 
 

*NIB-TVニュースです。
タイトルには「日常の“8月9日11時2分” 忘れないプロジェクト写真展」とあります。
『今年の8月9日午前11時2分に撮影された写真を集めた企画展が今日から長崎市で始まりました。長崎市のアーケードで黙とうを捧げる人や運動会の練習をする子どもたち。何気ない風景が収められています。どれも今年の8月9日午前11時2分に撮影されたものです。今日から始まった写真展は被爆者の小川忠義さん(75)が原爆投下時刻にシャッターを押すことで当時に思いをはせてほしいと11年前から毎年開いています。今年は国の内外からおよそ120点が集まりました。
<小川の話>「74年前に、こういう町並みが、子どもさんたちが、一瞬にして瓦礫になったり、即死したりということになったんですヨってことを、ナンカこう思ってくれれば、と思っております」
写真展は来月4日まで長崎市のナガサキピースミュージアムで開かれています。』
 
 

*長崎新聞は9日付・第12面(ローカル~長崎近郊)に掲載されています。全文紹介します。
見出しには『黙とう姿や日常風景 「11時2分」集めた写真展 ナガサキピースミュージアム』とあります。
『長崎原爆がさく裂した8月9日午前11時2分に撮影した写真を集めた「忘れないプロジェクト写真展」が8日、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで始まった。市内外から118点が寄せられ、街頭で黙とうする人の姿や平穏な日常風景などを通して、平和の尊さを伝えている。11月4日まで。被爆者でアマチュアカメラマンの小川忠義さん(75)=長崎市江平1丁目=が、原爆や戦争の記憶を風化させないため2009年から毎年開いている。会員制交流サイト(SNS)と通して作品を募集し、スマートフォンなどで今年撮影された写真を受け付けた。11時2分を差す時計や晴れた空、街頭で手を合わせて祈る人、勉強やスポーツをする子どもなどの写真が並び、撮影者による平和へのメッセージも展示している。今年は中国から25点の出品があり、初参加の高校生として長崎市の瓊浦高写真部が6点を出した。小川さんは「原爆で一瞬のうちに多くの人が亡くなった悲惨さを忘れてはならない」と話す。来年8月9日は被爆75周年の節目で、東京五輪の閉会日にも当たるため、何らかの企画をしたいという。(田賀農謙龍)』

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