2019/2/3 日葡現代美術交流展

〇長崎・ポルト姉妹都市提携40周年記念現代美術交流展
   <Pray for Peace展 実行委員会>
長崎・ポルト姉妹都市提携40周年を記念する現代美術交流展 『物語|estorias – 長崎とポルト -』
<2019・2/1~14・長崎ブリックホール2Fギャラリー>が2月1日開幕し、同ホール1Fロビーで「オープニングセレモニー(開会式)」が開かれました。会場には、ポルトガルからビジュアルアーティストで衣装デザイナーのマヌエラ・ブロンズさんと福島県出身でポルト滞在歴19年の版画家・樋口真美さんが、また、長崎側は田上市長、五輪市議会議長、黒川平和祈念館館長ら合わせて30人余りが参加、ナガサキピースミュージアムも増川専務理事と大串理事が参加しました。

開会式では、交流展の事務局として全体を取り仕切った長崎の版画家・山本早苗さんの経過報告につづいて、田上市長らの歓迎・祝賀の挨拶があり、ポルトのマヌエラ・ブロンズさんは「この展示会を通じて、平和、友好、相互理解を深め両国の更なる親善を図って行きましょう」と話されました。

 
(オープニング・セレモニー)          (山本早苗さん)

(田上長崎市長)          (樋口真美さん:マヌエラ・ブロンズさん)

長崎ブリックホール2Fギャラリーに展示されているのは、ポルトガル側が7人、日本(長崎)側が7人に加え、「平和への祈り」展でも展示された両国の児童画約50点余りが展示されています。長崎は、野母崎・小ヶ倉・川平・滑石・小榊・土井首など各小中学校・鶴南特別支援学校西彼杵分教室・おおた造形教室・水本絵画教室の子どもたちです。


(「長崎港」:アブレウ・ペッセゲイロさん)      (「Blue Sunset」:山本早苗さん)

長崎の子どもたちの作品です。
 
 

1571(元亀2)年、カソリックの神父らが乗船したポルトガル船の入港によって長崎とポルトガルの交流が始まります。当初、異文化の日本持ち込みに寛容だった幕府も国内の様々な事情から禁教政策に転じ、ポルトガル人を隔離収容する「出島」の建設などで対外交易を制限します。時代の流れは日本を近代国家へと進ませ、長崎港は1859(安政6)年、横浜と同時に幕府から「開港場」に指定され、対外交易の独占がくずれます。
いずれにしても、ポルトガルが長崎の欧米国際化のきっかけを作ったわけで、今日の長崎文化の中にも「カステラ」「コンペイトウ」「カルタ」などの言葉だけでなく長崎くんちの奉納踊りに「南蛮船」が登場するなど長い交流史を伝えています。
ポルト市は大航海時代にリスボン同様拠点の港町として発展した都市で、その歴史や地形などが似ているところから長崎市と、1978(昭和53)年に姉妹都市提携を行いました。以後、政治・経済・文化などの様々な分野で交流を深めています。

ナガサキピースミュージアムでは、2008(平成20)年、姉妹都市提携30周年記念として長崎市在住の版画家・山本早苗さんらが中心となって、長崎とこれも縁が深いオランダを巻き込んで3か国の現代美術家56人が「国際版画交流展」(2008・8/26-9/21)を開催しました。
被爆20周年に当たる2015(平成27)年には、ピーススフィア貝の火運動も企画に参加して『Pray for Peace (平和への祈り)*ポルトガル・日本現代美術展』(2015・8/1~10/24)を、ナガサキピースミュージアムとポルト市立ゲラ・ジュンケイロ美術博物館で開催しました。
今回の展示は、姉妹都市提携30周年、被爆70周年記念展の流れに沿った企画展です。
皆様のご支援をお願い申し上げます。

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