2016/12/3 ほっと・コンサート終了

〇「ほっと・コンサート」10年の活動に幕!(2016・11/27:つくば市)
「ヒロシマ・ナガサキ・フクシマ」を朗読と音楽で伝えてきた『ほっと・コンサート』が、2016年11月27日の公演を最後に10年の活動に幕を下ろしました。『ほっと・コンサート』は、長崎の被爆者でつくば市在住の童話作家・鶴文乃さんが中心となって組織された市民グループ「大人のしゃべり場」の有志らが取り組んできました。

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「ほっと・コンサートⅩ<2016・11/27:つくば市>」

最終公演となった『ほっと・コンサートⅩ』は、つくば市「つくばイノベーションプラザ」で開かれ70人が参加しました。
内容は例年同様朗読と音楽の構成で、音楽部門には結成して30年を超えるという男声合唱団・KOΣMOΣ(コスモス)が参加し、シューベルトの歌曲や「宇宙戦艦ヤマト」などのアニメソングまで迫力ある歌声を披露しました。
朗読は、岩松丈太郎作「神隠しされた町」・新木照子作「原子雲の下に生きて」や、鶴文乃さんの「ところてんの歌」など7編で、ドラマティックな展開が観客を引き付けました。
同公演の模様は毎日新聞社の取材(宮田哲記者)で、11月30日付け「茨城版」に掲載されました。
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(2016・11/30「毎日新聞・茨城版」)

同紙は『惜しまれ最後の朗読」~原爆の記憶「一人一人が伝えて」』の見出しで、10年の活動をまとめています。一部内容を抜粋します。

『つくば市内で毎年開かれてきた原爆に関する作品朗読と音楽を組み合わせた催し「ほっと・コンサート」が、今年の第10回で幕を閉じた。市民らの交流グループ「大人のしゃべり場」が、「惨禍の記憶を共有したい」と開いてきたが、グループ世話人の作家、鶴文乃さん(75)が「年齢的に続けていくのは困難」と判断した。27日の最後の朗読会で、鶴さんは「これからは(原爆の記憶を)一人一人が伝えていただきたい」と聴衆に語りかけた。<中略> 鶴さんは4歳の時に長崎で被爆し、父と兄は犠牲になった。タイで日本語教師をしていた約40年前、生徒に経験を語ると「原爆投下は当然」と言われた。衝撃を受け、伝える活動を始めた。
つくば市には、約20年前に転居。知人に声をかけ2004年に「しゃべり場」が発足した。3年後からメンバーによる朗読会を始めた。「お客さんに重い気持ちで帰ってもらうのは気の毒だから」と音楽もセットにした。
朗読してきたのは、広島、長崎の原爆に関する文学作品や手記。近年は原発事故後の福島に関する作品もある。「声にすれば、活字は立ち上がってきます」。命を吹き込まれた言葉は犠牲者の無念を伝えた。「朗読の力を感じた」10年だった。<中略> 今回が最後になることを、鶴さんはあいさつで伝えて訴えた。「戦争が忘れ去られようとしているし、また起きるんじゃないかという気もする。(平和活動を)広島、長崎だけで頑張っても仕方ない。聞いたことの一部でもいいから、他の人に話してください。そうしたら必ず広がります」。メンバーは今後も別の形で朗読活動を続けたいと思っている。』

鶴文乃さんは、NPOナガサキピーススフィア貝の火運動の正会員です。会場では、「みどりのせんそうほうき」とナガサキピースミュージアムのパンフレットを配布して頂きました。
12月3日届いたレポートでは、参加者が期待以上に少なかったことに触れ、「広島・長崎が忘れ去られようとしている」「核兵器も保有するべしという政治家の意向を先取りする若者がいる」などの社会分析とともに、日曜日開催で多くのイベントと重なったのがその理由としています。また、10回の活動では長崎・東京・千葉など同じ思いの多くの人々との新たな交流も生まれ、今回小学校時代の恩師や同級生が駆け付けてくれるなど思わぬ人と出会いもあり、イベントしては終了するもののこれからもできる範囲で平和を目指したいとしています。

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