2014/7/8 紙芝居「嘉代子桜」イラストレーター岡本典子原画展始まりました

紙芝居「嘉代子桜」イラストレーター岡本典子原画展が始まりました。

嘉代子桜展 (2)

「嘉代子桜」は長崎市立城山小学校に植えられている桜の木。毎年美しい花を咲かせ、子どもたちを見守っています。戦争中、城山国民学校と呼ばれていたこの学校は、爆心地から500mの距離にある爆心地に一番近い学校でした。1945年8月9日11時02分、原爆によって当時在籍していた児童のうち1400人もの幼い命が一瞬にして奪われました。
林嘉代子さんは当時長崎県立高等女学校4年生。学徒報国隊の一員としてこの学校で作業中に亡くなりました。「嘉代子桜」は原爆で一人娘を失ったご両親が、祈りと願いを込めて植えた桜の木です。

嘉代子桜展 (7)

この木にまつわる物語を通じ、平和の尊さを語りついでほしいとの思いから誕生した紙芝居「嘉代子桜」。制作したのは、長崎原爆の実相を伝える活動している市民グループ「ピースバトン・ナガサキ」です。
グループ代表の調仁美さんが文章を、イラストレーター岡本典子さんが絵を手掛け、今月初めに完成しました。
(写真左:岡本典子さん、右:調仁美さん)

嘉代子桜展 (1)

「低学年の子どもたちにも理解でき、親しみが持てるように」と、調さんが書いたわかりやすい文章と、岡本さんが描いた可愛い絵。表紙を見ただけで、嘉代子桜の物語を知らない人でも自然と心惹かれる紙芝居です。
紙芝居は表紙を入れて10枚で構成されていて、10分ほどで読み終えることが出来ます。

嘉代子桜展 (4)

音楽が好きで明るい女の子だった嘉代子さん。将来は学校の先生になりたいという夢をお母さんに語っていました。
嘉代子さんのようなたくさんの若い命が、一瞬にして奪われたという事実は、これからもずっと語りつがなければ・・・。その道具として、この紙芝居をたくさんの人に使ってもらいたいと調さんは話しています。

嘉代子桜展 (3)

嘉代子桜展 (5)

嘉代子桜展 (6)

紙芝居の絵10点の他、学徒動員に関する資料や、当時の子どもたちが着ていた制服、遺品、花を咲かせる嘉代子桜の写真なども展示しています。
展示は8月3日(日)までです(最終日は14:00閉館)。

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