2014/5/5 浦上キリシタン資料館開設、プレオープン

カトリック長崎大司教区が、2015年の信徒発見150周年記念事業の一つとして、「浦上キリシタン資料館」を開設、5/5にプレオープンしました。

浦上キリシタン資料館 (3)

『浦上キリシタン資料館(仮称)』
長崎市平和町11-19「グロリアヒルズ」(民間マンション)1F

浦上キリシタン資料館 (2) 浦上キリシタン資料館 (1)

江戸時代、幕府のキリスト教禁教政策によりキリスト教信仰者に対する厳しい取り締まりや弾圧が繰り返される中、200年以上もの間、密かに信仰を伝えていた隠れキリシタンたち。
「信徒発見」とは1865年、長崎の大浦天主堂で、浦上村の隠れキリシタンがプチジャン神父に信仰を告白した出来事をいいます。
プチジャン神父がこの「信徒発見」をヨーロッパへ伝えたことにより、隠れキリシタンの存在が国内外で知られるようになりました。しかしキリスト教はまだ禁止されていたため、その後信仰を表明した信者たちは相次いで投獄や拷問により棄教を迫られ続けました。江戸末期から明治初期に起きた大規模な弾圧事件(浦上四番崩れ)は欧米諸外国の批難・批判を招き、1873(明治6年)に江戸幕府以来の「キリシタン禁教令」が解かれてようやく信仰の自由が認められることになりました。
また、浦上地区は原爆の被災地でもあります。当時東洋一と謳われた天主堂は破壊され信徒8千人余もの命が奪われました。浦上が歩んだ歴史は今「揺るぎない信仰の強さ・尊さ」「人間の誇り・尊厳をかけた闘い」として注目を集めています。
「浦上キリシタン資料館」はこのような歴史を広報すると共に後世に伝えようと開設されました。
ピースミュージアムでもこれまで浦上天主堂に眠る「被爆マリア像」の展示公開や、高原至氏撮影の旧浦上天主堂写真展の開催など、深くかかわってきたテーマ。今回の資料館設立にも協力しています。

来年2015年は信徒発見から150年。
資料館の開館は来年1月の予定ですが、プレイベントとして5月5日から建築写真家・三沢博昭さんが写した長崎の教会・50点が展示されています。

◇会期:2014/5/5(月)~6月末
◇会場:浦上キリシタン資料館(仮称) 長崎市平和町11-19「グロリアヒルズ」(民間マンション)1F
◇入館無料
◇問合:095-807-5646

※2014年5月6日朝日新聞

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