2022/8/26 「ネコマチ」展開催中

現在ミュージアムでは、サトミ・へニックフェルトさんによる写真展「ネコマチ」を開催しています。
 
長崎出身のへニックフェルトさんは、現在ドイツ・デュッセルドルフに住むアマチュア写真家です。
2021年9月にナガサキピースミュージアムで紛争後のコソボの街や人を撮影した写真展「KOSOVO紛争のあとで」を開催し、反響を呼びました。

今回の展示では、2018年~2020年の間にモロッコ・長崎市内(小島周辺や池島など)で撮影した、猫と街並みの写真106点を展示しています。
へニックフェルトさんも4匹の猫と暮らす愛猫家です。残念ながらコロナ禍で来日は叶いませんでしたが、展示に際しコメントを下さいました。

『普段からストリート写真を主に撮影していますので動物写真としてではなく、タイトル通り街とネコの風景として皆様に見ていただければ幸いです。
長崎は故郷ですが、もう何年も離れていますので住んでらっしゃる方々の視点とはまた、少し違うかもしれません。
モロッコへ行った時、まず最初に強烈な光と影を感じました。色鮮やかな街並み、歴史を刻む荘厳な雰囲気のモスク、豪華な装飾品、絨毯・・・。
それとは対照的な庶民の暮らし、イスラム教。ここにも光と影、明暗のようなものを感じました。人を撮ることが難しかったので、代わりにたくさんいるネコにレンズを向ける事で表現したいと思いました。』

〈モロッコ〉
 
〈モロッコのネコ〉    〈なめし革工場〉
アフリカ北西部に位置するモロッコは、国民のほとんどがイスラム教徒です。イスラム教の開祖・ムハンマドが大の猫好きだったため、猫は神聖な動物とされ、モロッコには沢山の猫が暮らしています。

〈池島〉

九州最後の炭鉱の島・池島は、かつて炭鉱で栄え、約8000人が暮らしていました。2001年の閉山後は人口が減少し現在の人口は100人ほどですが、沢山のネコが暮らしています。

〈長崎〉

〈去勢手術のしるし・さくら耳の猫〉
長崎は全国的にも猫の多い町として知られています。観光地や路地裏、坂の途中…色々な場所で猫に会うことができます。
長崎の猫は、しっぽの曲がった「尾曲がり猫」が多く見られます。尾曲がり猫のルーツは、インドネシアや周辺の東南アジアとされています。江戸時代、ネズミ駆除のためオランダ船に乗せられた尾曲がり猫が、鎖国時代唯一の国際貿易港だった出島に上陸し、根付いていったとされます。

展示の模様が、8月25日(木)付の長崎新聞に掲載されました。全文をご紹介します。

『長崎とモロッコの街と猫の風景の写真を展示する「ネコマチ」が、長崎市松が枝町のナガサキピースミュージアムで開かれている。9月11日まで(月曜休館)。入場無料。
同市出身でドイツ在住の写真家、サトミ・へニックフェルトさん(58)が企画。写真は「ネコの街」として知られるモロッコを中心に、長崎市内や同市の池島で2018年から20年に撮影。住民と猫のふれあいや猫がいる街並みを捉えた作品100点が並ぶ。
へニックフェルトさんは「モロッコの色鮮やかな街並みと、対照的な庶民の暮らしに感じた光と影を猫にレンズを向けて表現したいと思った。動物写真ではなく、街と猫の風景として見てもらえたら」とコメントを寄せた。同館職員の磯亜佑里さん(23)は、「長崎とモロッコの猫の違いや街の風景の違いを感じてほしい」と話した。  (牧夕莉子)』

ネコマチ展は9月11日(日)まで開催しています。入館無料です🐈
皆様のご来館をお待ちしております。  

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