2019/5/28 大工・川原家と教会堂建設展

〇大浦・中町・神ノ島など教会堂建設
                ~大工・川原家3代の業績展(~2019・6/16)

“大きな切妻屋根と山型の壁”を特徴とした長崎県内の大浦天主堂・中町教会・神ノ島教会などを手掛けたカトリック信徒の大工・川原家3代の業績展がナガサキピースミュージアムで開かれています。
これは、長崎総合科学大学・工学部工学科建築学コース教授の山田由香里さんらが企画したもので、会場には、大工・川原久米吉、同4男・忠蔵、孫・正治及び伝次郎の3代に渡る教会堂建設などの業績がパネルで紹介されるとともに、貴重な図面、大工道具が陳列されています。また、同大学・山田研究室の学生が制作した精巧な教会模型7点も展示されています。
この模様はこれまで、NBC-TVニュースや読売新聞・長崎新聞に取材して頂きました。
読売新聞は5月24日付・長崎12版・22面(地域)に掲載されました。全文を紹介します。
 『    教会建築川原家の業績   長崎 大工道具や図面展示
江戸末期から昭和にかけて県内外の教会建築に携わった長崎市の大工・川原久米吉ら川原家3代にわたる業績を紹介する企画展が、同市松が枝町のナガサキピースミュージアムで開かれている。6月16日まで。入館無料。企画したのは、長崎総合科学大の山田由香里教授(45)(建築史)と研究室の学生たち。久米吉は同市黒崎地区出身のカトリック信徒で、プチジャン神父らと大浦天主堂の創建に関わった。久米吉の四男・忠蔵、その長男・正治、三男・伝次郎の親子は1920年にレンガ造りの黒崎教会を完成させるなど、県内外で10棟の教会を手がけた。同展では、各地に残る建物の資料、当時使われていたノミやカンナなどの大工道具、図面のほか、学生が製作した教会の模型も展示している。教会建築では旧上五島町出身の建築家・鉄川与助が有名だが、山田教授は「県内では、鉄川以外にも優れた大工が活躍していたことを伝えたい」と話している。午前9時半~午後5時半。月曜休館。問い合わせは同ミュージアム(095・818・4247)へ。』

長崎新聞は5月28日付・10面(ローカル・長崎近郊)に掲載されました。全文を紹介します。
『    教会堂建築 川原家3代の資料展示 
大浦天主堂、神ノ島教会、黒崎教会・・・ 図面、大工道具など50点
 世界文化遺産「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つ、大浦天主堂(長崎市南山手町)など、教会堂の建築を親子3代で手掛けた川原家の資料を展示する企画展「大工・川原家と教会堂建設」が、松が枝町のナガサキピースミュージアムで開かれている。6月16日まで。
 長崎総合科学大工学部の山田由香里教授(建築史)の研究室が企画。教会堂の写真や計画図のほか、実際に使っていた大工道具など、約50点を展示している。山田教授は「教会の図面はとても貴重。ぜひこの機会に見てほしい」と話した。川原家は、長崎市黒崎地区出身の大工一族。1800年代半ばから1900年代半ばにかけ、県内外計10件の教会堂を建設した。久米吉(1819~1903年)は大浦天主堂の建設に関わったほか、息子の忠蔵(1861~1939年)は神ノ島教会(神ノ島町2丁目)、孫の正治(1891~1969年)と
片山伝次郎(1897~1982年)は忠蔵とともに、黒崎教会(上黒崎町)の建設に関わった。入場無料。開館時間は午前9時半~午後5時半(最終日は午後2時まで)。月曜休館。6月1、15日午後2時からは同館で山田教授による展示解説もある。                                 (手島聡志)』

 

 ●長崎総合科学大教授・山田由香里さん“ギャラリー・トーク” ~『大工・川原家と教会堂建設』
6月1日(土)&15日(土)、14:00~14:30(予定)
ナガサキピースミュージアム*入館無料

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