2021/12/12 モンゴル批准

〇“核禁条約”へモンゴル加入、批准57ヶ国目(2021・12/10)

「原水協通信On The Web」によりますと、2021年12月10日、新たにモンゴルが加入書を国連事務総長に寄託して57ヶ国となりました。加入は批准と同じ法的効力を持つということです。核兵器禁止条約は国連総会で2017年7月7日採択され、同年9月20日から調印(署名)・批准・参加の受付が始まりました。2020年10月24日ホンジュラスが批准して50ヶ国となり、規定により核兵器禁止条約は今年・2021年1月22日発効しました。それ以後も、チリが9月23日批准し、今回のモンゴル加入で批准が57ヶ国目となりました
 
モンゴルは横綱照ノ富士はじめ、白鵬・朝青龍など名力士を多数輩出した国として知られますが、中国とロシアに挟まれた人口335万人の小国。国土は日本の4倍あり、人口の20倍を超える6700万頭もの家畜と豊富な鉱物資源に恵まれた開発途上国。意外と知られていないのが“一国非核兵器地帯”です。
冷戦時代にソ連と同盟を組んでいたモンゴルは、冷戦後、同盟依存を脱却して政治的・外交的手段で安全保障を確保するとの政策を選択しました。1992年の国連総会で時の大統領が「自国・モンゴル全領域を“非核兵器地帯”とすること」を宣言し、核兵器国に対して“安全の保障”を求めました。2012年9月、米ロなど5核兵器国はこれを認め初の“一国(モンゴル)非核兵器地帯”が誕生しました。モンゴルは、核兵器だけでなく他国の軍隊や兵器をモンゴル領域内に配備させないこと、又、モンゴル領域内で核兵器の開発・製造・実験等を行わないことなどを世界へ向かって宣言し今日に至っています。
 
ナガサキピースミュージアムはICANサポート・ナガサキとタイアップして、現在、特別展『核兵器禁止条約は“今”』を開催しています。発効した核兵器禁止条約初の締約国会議が新年・2022年3月開催されるのを前に、条約誕生の経過や批准等の現状などを改めてパネルにまとめ紹介するものです。12月25日(土)までです。入場無料です。お出かけ下さい。

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