2021/3/12 東日本大震災10年

〇 平和と安心の世界実現を願って
~福島と長崎をむすぶ会(2021・3/11*長崎爆心地公園)
未曽有の大地震と原子力発電所事故の「東日本大震災」から10年。長崎爆心地公園では、3月11日(木)の地震発生時刻に合わせて、福島と長崎をむすぶ会が呼びかけた「被災地と心をつなぐ集い」が開かれ、被爆者を始め“高校生1万人署名運動”に取り組む高校生・平和大使ら50人が参加しました。
毎年夏に南相馬の子どもたちを長崎市及び五島列島に招待しているピーススフィア貝の火運動のスタッフも参加しました。


被爆者や高校生らの被災者に寄せる想いや平和へのメッセージに続いて、被災地をたびたび訪問している“被爆教師”末永浩さんが新作の紙芝居「東日本大震災」を披露し、10年経っても復興に苦戦している現地の様子を紹介しました。
集いは最後に『東日本大震災“被災地と心をつなぐ”平和宣言』を採択しました。全文です。
『2011年3月11日午後2時46分、東日本大震災がおきました。そして、未曽有の大災害に加えて福島第一原発事故が起こりました。あれから10年が経過しました。わたしたちは、この間、被爆地・長崎から、東日本大震災からの復興を願い、被災地の人々を励まそうと活動を続けてきました。とりわけ、原爆被爆地と原発事故にあって福島の人々とは放射能の被害を受けた地としての共通の思いから、「福島と長崎をむすぶ会」の活動がはじまり、上映会や福島の高校生を長崎に招く活動、毎年の福島訪問、写真展の開催、高校生平和大使の福島からの派遣などの活動を続けてきました。被爆者・広瀬方人さん、童話館・川端強さんの提唱によるものでした。提唱者のお二人はお亡くなりになりましたが、その心は生き続けています。わたしたちは志を引き継ぎ、被災地と心をつなぐ集いを続けてきました。今年の節目の10年目の3月11日にあたり、わたしたちは、被爆地・長崎から東日本大震災・福島原発事故を風化させず、平和と安心の世界の実現を願いつつ、その実現のために活動を続けることを誓い、平和宣言とします。

  2021年3月11日(木) 被災地と心をつなぐ集い・参加者一同』

この「東日本大震災10年・被災地と心をつなぐ集い」の模様は、11日は全テレビ局取材で同日夕方のニュース枠などで放送され、12日には新聞各社の朝刊で大きく取り上げられ掲載されました。
第1面と第22面(社会)で取り上げた長崎新聞記事を全文紹介させて頂きます。

●第1面 『被災地「忘れない」 長崎の被爆者と高校生 復興祈る』
   『東日本大震災から10年となった11日、長崎市の爆心地公園内では被爆者や高校生らが追悼集会を開き、震災と原発事故を「忘れず風化させない」と誓った。参加者らは被災地との連帯を意味する「人間の輪」をつくり、復興を祈った(荒木勝郎撮影) 【記事は22面】』

●第22面 『被爆者ら復興願い献花 長崎・爆心地公園で追悼集会』
『 「忘れず風化させない」―。東日本大震災から10年となった11日、長崎の被爆者や、核廃絶を訴えている高校生平和大使らが長崎市松山町の爆心地公園で集会を開き、被災地に思いをはせた。東京電力福島第1原発事故で被災した福島県の人たちを支援、交流してきた市民団体「福島と長崎をむすぶ会」などが開き、約30人が参加した。原爆落下中心地碑に献花した後、震災発生時刻の午後2時46分に黙とうし、犠牲者を追悼。新型コロナウイルス感染症対策でリボンを介しながら、碑を取り囲むように連隊を意味する「人間の鎖」をつくり、再生への歩みを続ける被災地の復興を祈った。同会の川端翔共同代表(34)は「福島のことをよそ事と捉えず、常にこれからの社会の問題と考えることができれば、今も苦しい思いをしている福島の人たちの励ましになる」と強調。平和大使らは「長崎から震災と原発事故を風化させず、平和と安心の世界を実現するため、活動を続けることを誓う」とした宣言文を読み上げた。被爆者の竹下芙美さん(79)は取材に 「いまだに原発事故の除染が終わらず、古里に帰れない人はつらいだろう。一日も早く帰れることと、放射線で苦しんだ私たち被爆者のような人がこれから先、出ないことを祈っている」と話した。同会と県被爆二世の会は同日夜、福島第1原発事故について考える講演会を市内で開いた。(手島聡志)』

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