2020/9/10 ポーレ展開幕

〇“きのこ雲の下で起きたことを知りたい”
   ~ポーレ・サヴィアーノ写真展開幕(2020・9/8-10/4)

アメリカの写真家ポーレ・サヴィアーノさんの写真展『FROM ABOVE (上空より) in 長崎 2020』が始まりました。初日の9月8日は、コロナ感染拡大で訪日出来なかったアメリカ・ニューヨーク在住のポーレさんがオンラインで記者会見を行い、展示に至った経過や被爆者に寄せる思いを語りました。読売新聞を始めテレビではNHKとNCM(長崎ケーブルメディア)に取材して頂きました。

ポーレ・サヴィアーノ(Paule Saviano)さんは1974年、USA-NY生まれ。12歳からカメラを手にしたということです。大学では視覚メディア学と政治学を専攻し、卒業後はカメラマンとして本格的な活動を開始しました。ポートレイト写真家としてその作品は世界中の雑誌に発表され、特にトップ・ミュージシャン、マリリン・マンソンやレディオヘッド、スマッシング、パンプキンズなどの写真は高い評価と人気を集めました。バーレスクダンサーたちを被写体とした写真展『Striptease Burlesque』は東京、上海、ヘルシンキを巡回し好評を博しました。2008年からは一転して戦争へ目を向け、プロジェクト『FROM ABOVE』を開始し、2009年3月東京大空襲被災の東京で作品を発表したのを皮切りに、翌2010年6月には被爆地・長崎 「ナガサキピースミュージアム」で展示。2011年にはドイツ・ドレスデン大空襲の被災者の肖像を作品化しドイツと東京で同時発表。以降。各地で作品を発表展示し今日に至っています。ナガサキピースミュージアムは2013年9月、故山口仙二さんのポートレイトが話題を呼んだ展示会以来3度目となります。
オンラインの記者会見で、被爆者のポートレイトを撮り始めた動機について質問を受け、ポーレさんは『学校教育でアメリカが原爆投下した事実は学んだが、原子雲(きのこ雲)の下で何が起こったのかは学ばなかった』と被爆者に目を向け、『被爆者がどうして生き延びることが出来たのかを自分の目で知りたかった』と語りました。
今回の展示会は10月4日までの予定です。

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