2017/6/28 諾唯真喜悦号

〇 フェニックス「諾唯真喜悦号」初入港(2017・6/25)
中国の著名な画家タン・ピンさんが船体いっぱいに不死鳥“フェニックス”を描いたクルーズ客船「諾唯真喜悦号」(16万7725トン)が6月25日早朝、梅雨の小雨で煙る長崎に初入港し、ピースミュージアム隣接の松ヶ枝国際観光ふ頭に接岸しました。

 
<諾唯真喜悦号「ノルウェージャン・ジョイ」>

「諾唯真喜悦号」は、世界三大クルーズ会社の一つであるアメリカの「ノルウェージャン・クルーズライン」が所有・運航している大型クルーズ客船『ノルウェージャン・ジョイ』の中国語呼称です。全長1094m、全幅136m、乗客定員・3883人、乗組員・1821人で、2017年3月、ドイツの歴史的なマイヤー造船所で建造されました。
同社は、拡大する中国人のクルーズ船客に対応するためこの「ノルウェージャン・ジョイ号」で中国発着クルーズに参入し、今回が初運航となりました。2017年は25回ほど長崎港に寄港するということです。
船体に描かれた“フェニックス”は古代エジプトの神話に出てくる不死鳥で、死んでもよみがえり永遠に生きると言われており、中国でも“幸運を表す鳥”として人気があるんだそうです。中国の人々の願いだけでなく、世界中の人々の平和への希望がきっと、描かれたのでしょうね。鮮やかです。


<松ヶ枝ふ頭ターミナルビル内風景>

「諾唯真喜悦号」は中国人仕様のクルーズ客船とあって、船内の公用語は標準中国語だそうです。
船内は、ノルウェージャン・クルーズライン社のポリシーである「船旅を気ままに楽しむ」とのポリシーに沿って客船史上初の、車による「レーストラック」や、バーチャル世界が楽しめる「ギャラクシーパビリオン」、散策からリラックスまでの空間を演出する公園「セレニティパーク」、免税店から世界の高級ブランドまで揃えられた「ショッピング・ゾーン」など充実していますが、船客の楽しみである寄港地での観光とショッピングは欠かせません。


<記念撮影>             <大先輩「孫文」像前でご休憩>

<お買い物・お土産は“爆買い?!”>

長崎港寄港クルーズ船のお客様は、中国人の場合ほとんどが貸し切りバスで、陶磁器の里“はさみ・みかわち・ありた”の波佐見町・佐世保市・佐賀県有田町方面をはじめ、高速道路で福岡方面へ向かわれます。時間があれば長崎市の平和公園・南山手、そして繁華街・中華街などで食事と“100円”ショッピングのようです。
買い物袋の中を見せて頂くと、化粧品や薬、紙おむつやティッシュ、それに、小物の文具類や子ども向けのゲーム機など玩具類がいっぱい詰まっていました。長崎にやってくる修学旅行生や県外観光客のほとんどが手にしている名物の「カステラ」は皆無でした。
ナガサキピースミュージアムでは買い物だけでなく、長崎の豊かな歴史と文化をもっと前面にだしてこれらツーリストとの交流を図るべく、「抹茶の無料サービス」や「着物の着付け体験」と取り組んでいます。しかしながら、クルーズ客船1隻当たりの観光客・ツーリストは乗組員を加えると2000人~5000人にも及びます。
「観光」の“光(ひかり)”は、その地に輝く“文化”であるという原点に戻って大きな市民ネットワークを作り、
「長崎に行って良かった」と印象に残る“おもてなし”に取り組む必要を痛感しています。

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