2016/9/28 ”2016夏”のご報告(6)

 ●“2016夏”のご報告 
(6)「アメリカからお地蔵さんがやってきたⅡ企画検討!」
  
◆『平和活動家・棚橋一晃さんからのメール』(9/12)

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<棚橋一晃さん:アメリカ・ニューメキシコ州ロスアラモス国立研究所>

* 棚橋一晃さんは1933年10月生まれ・福岡県北九州市出身の画家で平和・環境保護運動です。1977年からアメリカに在住し世界各国で活動しています。
被爆60年の2005年夏、ピースミュージアムの企画展『アメリカからお地蔵さんがやってきた』<2005・8/2-8/15>の仲立ちをやって頂きました。主役は、アメリカ人の女性小児科医で仏教徒でもあるジャン・チョーゼン・ベイズさん。ベイズさんは長崎に原爆が投下された1945年8月9日が誕生日で、終戦直後、進駐軍の一員として日本を訪れた父親の影響で日本への興味と関心を深め仏教を学びました。その中で日本人の地蔵信仰に触れ、被爆50年のメモリアルとして、ヒロシマ・ナガサキで原爆死した人々の慰霊と恒久平和を願って、原爆の犠牲となった人々の数の「お地蔵さん」を製作<絵画・デザイン・人形・陶器など多彩に20万体以上>して日本に持参、ピースミュージアムでの展示を中心に被爆者への贈呈など幅広く活用しました。

 
<「アメリカからお地蔵さんがやってきた」展>    <「ああ長崎」初演(献唱)>

棚橋さんは通訳として同行されましたが、また、日米合作の交響組曲『ああ長崎』の制作も提案されこれも、アメリカ・オレゴン州立大学教授で作曲家、ロバート・キアーさんの参加で実現し、長崎平和公園での初演(2005・8/10)・米国での本格的上演(2008・10/18)とその活動は広がりました。
9月12日のメールは、世界を舞台とする平和活動家らしくチェコ共和国のブルノから発信されたものでした。内容は、「ジャン・チョーゼン・ベイズさんが2020年の長崎デー(8月9日)へ向けて企画を始める」と、文面からは、前回同様ピースミュージアムの支援と協力を求めるものでした。
内容は未定でこれからということのようですが、ピースミュージアムでは『アメリカからお地蔵さんがやってきたⅡ』として期待しています。
棚橋さんはこの中で、1年遅れながら完成したDVDの紹介を兼ねて被爆70年・2015年の広島デー(8月6日)の実施プログラム、「原爆発祥の地ロスアラモス国立研究所での呼びかけ」を詳細に報告して下さいました。
https://www.youtube.com/watch?v=tYZkYGquU7g
プログラムは『Dear Los Alamos Lab Workers』。棚橋さんを含め、ノーベル平和賞候補者ジョン・ディア神父や市民運動リーダー、ジェイムス・ローソン牧師らが、核兵器の開発に働くロスアラモス研究所の職員に「仕事を辞め、生命を尊ぶ人道的な社会の一員になってほしい」と呼びかけました。

●棚橋さんの演説全文です。
『 I know you have well-paid jobs with high status. You work hard, and you and your family members are comfortably settled in your area. But once the devices you are developing, testing, and producing are dropped on cities, hundreds of thousands of people are massacred within a matter of minutes. I don’t think it is a good idea for billions people in the world, it’s not a good idea for the environment, and it’s not a good idea for you. So, wake up Wake up to the real nature of your work. Wake up to the lives of humans, animals and the vast environment. I know you have the power to change your life, your own life. I know you have the power to speak to your colleagues. I know you have the power to help convert your lab to solely conducting non-classified, non-weapons workwhich can help stopping nuclear bombs production in New Mexico, in the United States, and in the rest of the world. So, our friends at Los Alamos lab, please, please, please wake up to your conscience. Wake up to your decency as a human being. Thank you. 』

『皆さんは十分な報酬と高い地位を得ている。懸命に働き、自分も家族もこの地域に安住している。
しかしあなたたちが開発、試験、製造している装置がどこかの市に落とされたら、何十万の人々が数分のうちに虐殺される。それは世界の何十億人にとって良くないことだ。環境にも良くない。あなたがたのためにも良くない。
目覚めよ!自らの仕事の本質に目覚めよ。人間や動物の生命、そして広大な環境に目覚めよ。
あなたがたには自分の人生を変える力がある。同僚たちに話をする力がある。秘密がなく、武器を作らない研究所に変える力がある 。
それはニューメキシコばかりではなく、アメリカや世界中の核兵器の製造を止めることになる。
ロスアラモス研究所のみなさん、伏してお願いする。良心に目覚めよ。人間らしさに目覚めよ!』
<日本語字幕翻訳: 齊藤由香>

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