2016/7/29 被爆ノート1000回

●被爆体験を後世へ
~長崎新聞「私の被爆ノート」1000回掲載(2016・7/21)~
被爆者の平均年齢が80歳を越え、被爆体験の継承が様々な形で取り組まれていますが、長崎新聞社の聞き書きシリーズ「忘られぬあの日・私の被爆ノート」が、2016年7月21日掲載分で“1000回”となりました。同紙は、同日付けの14・15面で両面開きの特集ページを制作し、1000回記念で、著名な被爆者・小峰秀孝さん(長崎市在・75歳)の聞き書きを掲載したほか、これまでの経過と合わせて、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館・知多正信館長の寄稿文『体験継承・地域紙の使命』を掲載しています。

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<2016年7月21日付・長崎新聞>

長崎新聞社の「忘られぬあの日・私の被爆ノート」掲載は、被爆51年目の1996年2月に始まり、この日まで972人の被爆体験を取り上げました(毎週1回掲載)。当時から大きな問題となっていた被爆から半世紀以降の“継承”の観点から、被爆地の特に若い記者の育成が目的でした。聞き書きで、記者は被爆者に面談し生々しい被爆体験と合わせて、平和への願いを聞き取りコンパクトに記録しました。20年間の集大成です。
同紙面では、長崎新聞社報道部編集委員・山田貴己記者の『理不尽さを告発する「墓碑銘」』が掲載され、その意義と被爆継承の大切さを改めて語っています。一部を抜粋します。
 『・・・被爆70年、戦後70年を経て、先の大戦を知る世代の多くが社会の第一線を退いた。時代は戦後安全保障政策の転換を迎え、憲法改正に向けた歯車も動き出す様相だ。しかし私たちは、過ちを繰り返さないために、先人から体験と教訓を学び、想像力を発揮しなければならない。戦争の記憶が薄れゆく社会の中で、戦争と核兵器という二重の惨禍を一つの記憶として深く刻んだ長崎における被爆証言は、これからも強い光を放つ。』

※長崎新聞には、現在、さだまさし会長のエッセー『風のうた』が毎週日曜日に第4面に掲載されています。
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