福島・鹿児島から“平和イベント”の便り!
今夏、設立20周年を迎える「ピーススフィア貝の火運動」は、さだまさし会長を中心に全国800人を越える会員・120人のボランティアが一丸となって各地の市民活動とも連携を深めて様々な活動を展開しています。
福島県白河市表郷のMさんと鹿児島県鹿児島市のボランティアNさんから地域での平和イベントの報告・案内が届きました。
●第9回表郷戦争回顧展 (2015・6/6-7・福島県白河市)
「表郷」は、みちのくの玄関口・白河市の南東にある2000世帯・6500人の田園地域です。近くに歴史的に有名な「白河の関」があり、標高300m台の山並と丘陵が観光客の旅情を誘っています。
<表郷地区> <白河の関跡碑>
「表郷」も明治時代以降、兵士や軍馬の出征が繰り返され、地元のM・Nさん(女性)を中心に結成された実行委員会が毎年、平和を希求する「戦争回顧展」を開催しています。今年は9回目を迎え、第二次世界大戦で戦死した39人の新たな名簿などを展示したそうです。
2014年、ナガサキピースミュージアムの企画展「馬たちの戦争」の際、表郷にも沢山の軍馬慰霊碑「征馬碑」が建立されているところから連絡があり、交流が深まりました。
実行委員会からは、10回目を迎える来年・2016年初夏の「戦争回顧展」への案内と共に、軍馬展及び軍馬に関する講演の依頼が届いており、事務局では実現の方向で対応することを検討しています。
<表郷の征馬碑>
●舞台公演 『JUDY』 (2015・8/9・鹿児島県曽於市「大隅文化会館」)
<舞台「JUDY~The Great Unknown Squadron」>
鹿児島市で地域の市民団体と交流を密にしているピーススフィア鹿児島ボランティアグループのN・Kさんからホットな案内が届きました。
広報チラシには 『幻の夜戦隊「芙蓉部隊」を舞台化! 太平洋戦争末期、特攻攻撃が主流であった最中、断固、正攻法である夜間襲撃に徹し、特攻をはるかに凌ぐ戦果を残した部隊が大隅の地、岩川にあった。戦後、日本では包み隠されていた伝設の部隊、美濃部正少佐率いる帝国海軍航空部隊「芙蓉部隊」がこの夏、岩川に甦る!』 とあります。
舞台劇タイトルの 「JUDY」は、夜襲に使われた爆撃機「彗星」に連合国軍が付けたコードネーム。第二次大戦末期には帝国海軍の主力機として、特別攻撃隊機(特攻機)としても使われました。舞台劇は、鹿児島県出身の久世恭弘さんが主宰する「グーフィー&メリーゴーランド」が制作し、今年は10回目となるそうです。
鹿児島県での公演は、上記のように、8月9日(日)ですが、東京での公演も予定され、7月15日(水)~19日(日)、池袋シアターグリーン BOX in BOX THEATER(東京都豊島区南池袋2-20-4 ☎03-3983-0644)で開催されます。
<鹿児島県曽於市大隅町岩川飛行場跡 「芙蓉之塔」>
「芙蓉」とは、部隊が1944(昭和19)年12月、静岡県藤枝基地で発足した所から名峰「富士山」に因んで命名されました。鹿児島県鹿屋基地へ移動、1945(昭和20)年5月密かに建設された岩川飛行場から、夜襲隊として次々に沖縄方面へ出撃しました。
<芙蓉部隊*中央の白服がリーダー・美濃部正少佐>
美濃部少佐が、一命をかけた「特攻」隊に代わる効果的な作戦として実行した芙蓉部隊の「夜襲」は、暗闇での作戦として様々な悪条件化で遂行されましたが、延べ786機が出撃・未帰還機43機・死者103名。米艦船3隻を撃破との記録が残っています。
「芙蓉之塔」は、戦死者の慰霊のために、1978(昭和53)年建立されました。