2013/11/30~2014/2/9 「渡辺千尋-復刻の聖母-」展(東京・練馬区立美術館)

東京生まれ、長崎育ちの銅版画家・渡辺千尋(1944-2009)の回顧展「復刻の聖母」展が東京・練馬区で開催されています。

【タイトル】「渡辺千尋-復刻の聖母-」展
【会期】2013年11月30日(土曜)から2014年2月9日(日曜)
【休館日】毎週月曜(但し、12月23日、1月13日[月曜・祝日]は開館、翌日休館)、
年末年始 12月29日[日曜]~1月3日[金曜]
【開館時間】午前10時~午後6時 ※入館は午後5時30分まで
【協力】長崎県南島原市
【会場】東京都練馬区立美術館2階展示室
【観覧料】無料

131221・長崎「渡辺千尋”復刻の聖母”展・東京練馬区立美術館」

渡辺さんは1996年に長崎県の高来郡有家町(現・南島原市)の依頼を受け、日本初の銅版画といわれる「セビリアの聖母」を復刻させました。その過程をまとめた「殉教の刻印」(長崎文献社)は2001年に第8回小学館ノンフィクション賞を受賞。
今回の練馬区での展示では、復刻の「セビリアの聖母」ほかに焦点をあてながら、渡辺さんの作品が40点ほど展示されます。

渡辺千尋「殉教の刻印」長崎文献社

渡辺さんが亡くなってから間もなく、渡辺さんが長崎原爆爆心地に関して考案した「長崎グラウンド・ゼロ・モニュメント試案」がピースミュージアムに寄贈されました。
創造を目指す者として、爆心地に何が必要なのか考え抜いた結果生まれた試案です。

長崎グラウンドゼロモニュメント思案計画図長崎グラウンドゼロモニュメント思案②2007年に書かれた文章にはこう記されています。
『その形状は、爆発によって大地をえぐり取った痕跡の形状、すなわち、逆ピラミッド方が相応しいと考えました。中心地には爆破の日時と、正確なデータが刻印され、周囲を取り囲む円形階段の側面には犠牲者全員の名が刻みこまれている。ここを訪れた人は、この抉られた虚無空間の前で、何がここで起こったのか、想像をめぐらすだけでいい。想像力こそ人間に与えられた最大の特性であり、叡智なのですから。』
長崎グラウンドゼロモニュメント思案①※参考:渡辺千尋回顧展『西坂の丘から』(2010年・ピースミュージアム)100310・長崎新聞・「渡辺千尋展」

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