2019/6/19 復刊!“高原至・旧浦上天主堂”

〇「書物復権2019」に高原至写真集“長崎 旧浦上天主堂”

写真集“長崎 旧浦上天主堂”は2010年4月8日、(株)岩波書店から出版されました。正式なタイトルは『長崎 旧浦上天主堂 1945-58 失われた被爆遺産』で、長崎市在住の写真家・高原至さんが撮影された被爆遺構、旧浦上天主堂の写真集です。企画された長崎総合科学大学(当時)教授の横手一彦教授がコメントを付けられ、同大学教授で長崎市在住のカナダ人長崎研究家ブライアン・バークガフニさんが英語訳を付けられました。出版当初から話題を呼びましたが、2010年の6刷を最後に“幻の名著”にお蔵入りしていました。


<初版(2010年4月)>      <復刊(2019年5月)>

今回の復刊は、紀伊國屋書店などが1997(昭和49)年から取り組んでいる“後世に読み継がれていくべき書籍”をテーマとした人文系専門書の復刊事業『書物復権(2019年・11社共同復刊23)』によるものです。読者のリクエストを中心に参加出版各社で決定した総計45点49冊が選ばれ、5月下旬から全国約200の協力書店店頭で展示・販売されています。
参加出版社は、紀伊國屋書店のほか、岩波書店・東京大学出版会・法政大学出版局・みすず書房・勁草書房・白水社・未來社・吉川弘文館・青土社・創元社です。

 ●高原さん撮影「旧浦上天主堂」~出版前、長崎・東京“展示会”で大反響!
ナガサキピースミュージアムでの企画展は、『幻の世界遺産~被爆遺構・旧浦上天主堂の記録』のタイトルで2009年7月14日-8月2日開催されました。写真に写り込まれた花嫁姿の女性や天主堂の撤去作業に当たる青年男性と高原さんの50年振りの対面などのエピソードもあって大きな反響を巻き起こしました。
 
話題は広がり東京展も企画され、NBC長崎放送とナガサキピースミュージアムの共催で、同2009年9月17日-26日・東京銀座8丁目の長崎センタービル・ギャラリーで開催されました。展示に際してはピーススフィア貝の火運動の関東ボランティアグループ「ピーススフィア関東」が全面的に協力し連日実務に当たりました。
 

 ●復刊 「長崎 旧浦上天主堂」(岩波書店刊)は、全国の書店でお求め下さい!
内容は勿論初版と同じです。B5版・98頁で、価格は2916円(本体2700円)です。
参考までに岩波書店の広報資料を紹介します。

*内容説明:禁教下、密かに信仰を守り続けた潜伏キリシタンの里、浦上。幕末・明治の大弾圧を生き残った信徒は東洋一の聖堂を築くが、やがて原爆という未曾有の破局が降りかかった。幾度もの受難に重ねられて「浦上五番崩れ」と呼ばれた破壊の爪痕を、原爆後の13年間、廃墟の姿で語った「幻の証言者」が、未公開写真によってよみがえる。英文対訳付き。

*内容情報:
隠れキリシタンの里を襲った原爆の災禍は、幾度もの受難に重ねられて「浦上五番崩れ」と呼ばれた。
被爆後の13年間、廃墟となった厳粛な姿で未曾有の破局を語った「幻の証言者」が、未公開写真によって蘇る。

 

  

 

 

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